前回の記事「【レストア候補?】ジャンク扱いの古いカツミの581系を買ってみた」の続きです。


こちらの動画でご紹介した通り、モーター車をローラー上でテスト通電してみたところ、

車輪から火花が散って、しばらくするとパワーパックのブレーカーが落ちるという現象。

その後何度かやってみましたが、同じでした。


Twitterのフォロワー様たちに伺うところによると、

ブレーカーが落ちる原因は古いカツミのモーター、しかも2モーターは電気を食うらしく、パワーパックの電圧が足りなくなるからではないか、とのこと。


では火花は・・・?


何が原因なのか分かりませんが、古い製品なので、メンテナンス&掃除を兼ねて分解してみることにします。



まずはボディを外します。


ねじで固定された床板とボディを外すと、こんな感じで動力構造が出てきます。

2モーター構造なので両サイドにモーター、真ん中の銀色はウェイトです。


モーターはこんな感じ。


カツミの古いモーターですね。「KTM」の刻印があり、年季が入ってますねー。

このでっかいモーターが2個ついて、重い真鍮製の編成を動かしているというわけです。


そして台車廻りがこんな感じ。


インサイドギアと呼ばれる方式です。

モーターの回転がギアを伝わって車軸を動かします。

片側の車輪が主になって動くようです。


ちなみに逆サイドを見ると反対側が動くようになっています。

最近のカツミではACEギアを採用しています。エンドウのMPギアって名称のほうが一般的かもですね。

インサイドギアは構造が複雑だったり、ギアにホコリが溜まりやすかったりといったデメリットがあり、現在ではこれらを解消したMPギアの方式に完全移行しているようです。


しかしこのメカメカしい構造や、ずっしり重い感じはよいですね。

電気的には複雑な導線配置でもないのですが、味があっていいですねー。



では、とりあえず、分解して各パーツを掃除してみようと思います。


台車と床板をつなぐねじを外し、



台車枠も取れました。これはダイキャスト製か?


台車とモーターをつなぐ部分も外します。


車輪の汚れは、レールクリーナーをティッシュに浸しレールにかぶせ、そこに車輪をゴリゴリすると、汚れがティッシュにつきます。

ティッシュを何回かずらしながら車輪をお掃除すると、結構な汚れが取れました。

これで通電もよくなるかな。



こんな感じでコロコロしながら掃除します。


他のパーツもきれいに掃除をして、ギアにはグリスも刺しなおして、元通りに組み立てます。

グリスはTAMIYAのモリブデングリスを使用しました。



再びローラースタンドで通電してみます。


どうやら、片方のモーターは問題なく回っています。


問題はもう片方です。

モーターは動くは動くんですが、回転が始まるのはすこし電圧が上がってから、

動きもスムースではなく調子が悪いです。

これでは、もう片方と動きが違いすぎますね。。


ちょっと分かりずらいですが、動画も撮ってみました。



ある程度パーツの洗浄をして、組みなおしてもこんな感じなので、問題は他にもありそう。

あと、通電試験をしているのがパワーパックスタンダードSなので、そもそも電圧不足ですね。


とりあえず、動くことは動くので、次は編成を組んで、試運転をしてみようと思います。